【必見】アコムで過払い金請求をする場合の流れと注意点まとめ
【必見】アコムで過払い金請求をする場合の流れと注意点まとめ
アコムとは
消費者金融会社のアコムは、1978年から営業をしていて、現在では三菱UFJフィナンシャル・グループの子会社となっている大手の貸金業者です。
都市銀行の傘下ということもあって信頼性も高く、“20歳以上で安定した収入がある人”であれば借りることができます。即日融資や無利息期間などの対応もしていることから、人気があり利用者も多いようです。
そんな利用者の多いアコムなだけに、最近話題の「過払い金請求」についても、多くの方と和解交渉を行ってきているようです。現在のアコムの過払い金請求への対応はどのようなものか、また実際に返還請求を行う場合に気を付けるべき点はあるのかを見てみましょう。
アコムの過払い金請求への対応
きちんと対応してくれるのか
過払い金請求のための、取引履歴の開示請求などを行った場合に、アコムはどのような対応をとるのでしょうか。
以前は、司法書士や弁護士が介入し取引履歴の開示請求をしても直前の数回分の貸し借りしか開示しない、日付や金額を誤魔化した引き直し計算書を提出する、といった非協力的な対応が目立っていたようですが、「公的応対センター」という取引履歴と債務整理交渉を行う部署を立ち上げ、体制を一新してからは、比較的迅速で協力的な対応となっています。
また、支店によって時期は多少異なりますが、だいたい1980年代にコンピューター化され、それ以降のものであればデータが残っており、それ以前であっても紙で保管されている場合もあるため、抜けや漏れはほぼないと思って差し支えないでしょう。
ただし、データをFAXで送ってくる場合、数字が見にくく引き戻し計算を行うのに時間を要する場合があるようですので、注意が必要な業者です。
和解の場合、どのくらいの金額が戻ってくる
過払い金請求を行うと、アコムの担当者から金額の交渉の連絡がくるようです。ほとんどのケースで、本来より低めの金額を提示してくるようですが、こちらが条件をのまなくてもすぐに裁判になることはあまり見られません。ある一定額以下であれば担当者が和解権限を持っているため、過払い金のほぼ満額での和解というケースもあります。
ただし、個人でやる際、この時に注意したいのが“ゼロ和解”です。ゼロ和解とは「債権債務はお互いになしということで、和解にしませんか?」「借金がなくなりますよ」と言われて了承し和解してしまうことです。借金がゼロになると聞き、喜んで了承してしまったが、実はさらに多くの過払い金があった、というケースが多く見られます。
現在借り入れがある人の場合、言われた金額通りで納得してしまっていいのかどうか、専門家が介入していない状態での過払い請求の場合はこのような注意が必要となってきます。
また、最近では過払い金請求が殺到しているために赤字を発表している貸金業者も多く、アコムも例にもれず厳しいようです。今後しばらくはこの状況が続くと思われますので、和解金額は30~50%といった低い数字を提示される可能性は高いでしょう。
特に自分で過払い金請求を行っている場合には、交渉しようにも思うように進まず、時間だけが経過してしまうことも少なくないので、最初から専門家に相談するほうが得策です。
裁判で気を付けたいポイントは
裁判をする時には“取引の分断”の主張に気を付けるべきでしょう。 過払い金請求の裁判では、いったん借金を完済し、その後一定期間(借金の空白期間)をおいて再度借り入れをした場合に、空白期間前の取引の際に生じた過払い金とその後の借り入れとの一連性が認められるかどうかが関係してきます。
取引を一連で計算せず分断してしまうと、本来取れるはずの過払い金が大幅に減ってしまい、空白期間前の借り入れが10年以上前であれば、過払い金じたいが時効消滅してしまいます。そのため、取引の一連性は裁判で争点となりやすくなっています。
アコムの場合は、過去に取引の事実関係についてまったくのでたらめを主張した事例があります。
2010年の過払い金請求の裁判の際、2004年4月19日に完済後、2008年3月16日に再度借り入れをした事案で、取引履歴に「テントウ」や「ケイヤク」という文字がなく、契約番号やそのほかの条件についても、2004年時の基本契約と何ら変わりない基本契約となっているにも関わらず、「2008年の融資の際に新たに会員登録申請を行い、基本契約書を締結した」と虚偽の報告をしています。
このような誠意のない対応をいつもしている、ということはあり得ないでしょうが、少なくとも実際にこういった事例があったことを知っておくに越したことはないでしょう。
アコム過払い金請求の流れ
実際にアコムへ過払い金請求を行う際の流れを見てみましょう。
①取引履歴を取り寄せる
まず、過払い金があるかどうかを調べるためにも取引履歴の開示要求を行う必要があります。アコムの場合は開示要求を行ってから約1、2週間で手元に届くようです。
また、この時の注意点としては、「文書で残す」ことです。万が一、アコムが要求に応じなかった場合に、訴訟時の損害賠償請求の証拠となります。
②引き直し計算をする
金利を利息制限法の数値に当てはめて引き直し計算をします。これによって過払い金がいくらなのかが分かります。
計算が難しく専門知識が必要になってきますので、専門家に依頼するか、自分でやる場合には専用ソフトを使用することをおすすめします。
③過払い金請求をする
実際にいくら過払い金があるのかが分かったら、返還請求を行うことになります。 アコムの場合、対応の丁寧さや迅速さは満足度が高いようですが、和解案として提示される返還額には不満の声が多くなっています。
過払い金請求の理想は「過払い金100%+利息分+諸費用」の返還ですが、実際には利息分や諸費用は支払われず、過払い金も満額もらえることはほとんどありません。
④和解・訴
アコムから提示された和解案で問題が無ければ和解成立です。不服の場合には訴訟を起こすことになります。
⑤返金
返済額が決定してから3~6ヶ月前後で返済されることが多いようです。
以上の流れがスムーズにいったとしても、解決までには半年近くの期間を要します。半年もの期間、1人でアコムや裁判所と様々なやり取りをするのは、精神的にも肉体的にもかなりの負担になるでしょう。勘違いされがちですが、部分的に(例えば取引履歴取り寄せや引き直し計算を)自分でやっても手続き費用は安くならない可能性が高いです。
早期解決・円満解決を望むのであれば、必要な部分だけ専門家に頼むというよりは、最初から全て交渉力・実績のある専門家に任せたほうがずっとスムーズに進みます。
個人で交渉した場合、低い額で和解を迫られる場合が圧倒的に多く、時間も労力もかかるため、交渉力・実績のある専門家に依頼したほうが得策です。アヴァンス法務事務所なら、アコムへの過払い金請求の経験とノウハウがあります。
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